団塊ジィジの日々是好日

つれづれに書くエッセイと出来事ブログです

頑張れ“パン屋のオバちゃん” (親子で介護からの華麗なる転身?)

【雑記・雑学・雑感】 52) 
 先日、パン屋(予約配達販売)を始めた甥っ子の事をブログに書きましたが、今回はそのきっかけとなったその時の電話の主である私の実妹(甥っ子の母親)の事について書いてみます。
この妹は、小さい時に(まだ3歳?)死と隣り合わせ?の経験をしましたが、今70歳ちょっと前ですが元気なオバちゃんです。

(目次)
1.  九死に一生 とは  
2.  乳母のこと  
3.  頑張れ“パン屋のオバちゃん”  と息子

  
1.  九死に一生 とは  
 私達家族は、戦後父の乳母(ばーちゃん)の家(鮮魚店、いわゆる魚屋さん)の2階に住んでいました。
1階はお店と魚を捌く(さばく)流し(調理)場と井戸がありました。
私と妹は、2階から魚屋のじーちゃんが捌くいろいろな魚を(イカやタコなども)見るのが楽しみで、その日も二人で2階から見ていました。
私がその場をちょっと離れていた間だと思いますが、妹がその2階から1階のコンクリートの上に頭から落ちました。
妹を家の前にある医院に連れて行き、診てもらいましたが現代ほどの設備も無く、その時は手の施しようがないため、医者はただ「頭を冷やして様子を見るだけだね」 という事になりました。
それからが大変でした。父は、それこそ2階から落ちたその日から三日三晩、寝ずに妹の頭を井戸水で冷やし続けました。
途中、妹は洗面器一杯の血を吐きました。
そして、頭を冷やし続けた事と、かなりの血を吐いたことが幸いしたのか、妹は一命を取り留め助かりました。
医者からは、この子は命は助かったけど、頭を打っているし普通の子には育たないだろうから(いわゆるパーか?)あまり期待しない方がいいよ と言われました。
そうその妹が、今回の“パン屋のオバちゃん”なんです。

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2. 乳母の事   
 乳母の家の2階に住んでいた と書きましたが、今回の出来事は父の実家ではなく、父の乳母の家に私達家族が住んでいた時の話しです。
それでは、その乳母の事について書いてみます。
 乳母とは(うば、めのと)と言い、あの乳母車(ベビーカー)の乳母がその乳母の事になり、実の母親に代わって子育てをする人の事で、この子育てを頼む場合は、昔から次の2つの場合があるようです。
 ①母乳の出が悪いと乳児の成育に悪影響を及ぼし、その命にも関わる事があるので、そこそこ豊かな家の場合は母親に代わって乳を与える人(乳母)を雇った。
 ②子育てのような事は自分でせず、他のしっかりとした人に任せたほうが教育上も良いという家庭では、乳離れした後母親に代わって子育てを行う人(乳母)を雇った。
という事のようですが、我が家(父)の場合は、どうも①の場合だったようです。
この乳母について、歴史上で代表的な人としては、あの徳川幕府の基盤を安定させた3代将軍徳川家光の乳母である春日局 が有名です。
 乳母についてですが、その乳母に育てられた父にとって、晩年の祖母(父の母)と父、そして伯母(父の姉)達と父という、父の親兄弟が一緒になった時、その場の父の雰囲気には、小さい時に家族として一緒に育てられていなかったという、よそよそしさ を同席していた私もちょっと感じた事があり、乳母に育てられるというのは微妙な事なんだなあとつくづく思いました。

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3.  頑張れ“パン屋のオバちゃん”と息子 
小さな時に大変な経験をしたにもかかわらず馬鹿?にもならず、その後は日増しに元気にそして勝気になった妹でした。
ちょっとした口喧嘩でもその内、取っ組み合いの喧嘩になっても、こっちは兄ちゃんだからと手加減してやっているのに  と思っても、妹は遠慮なく向かって来る、挙句に、しがみ付いて離れずに相撲のように私に足を掛けて必死に倒しにかかります。
私もそんな時は妹を相手にするのがつい嫌になり、「こいつ1階に落ちた時、そのショックで もう少し大人しく、可愛らしく優しい女の子になっていたらよかったのになあーー」  と思った事もありました。ホント
その妹はその後、病院で働き整形関係の患者さんの介護みていましたが、息子(甥っ子)も介護資格(ホームヘルパー)を持つなどで親子で一時は介護にかかわっていた時期もあったようです。
そして病院退職後、ここへ来て今度は甥っ子主導で、自宅の蔵を改造した建屋で息子(甥っ子)のパン作りを手伝っています。
小さい時から勝気で頑張り屋さんの妹が、ここへ来て再び頑張りの本領発揮です。
頑張れ 頑張れ “パン屋のオバちゃーん!!”

 ではここからは、甥っ子のパン作りの宣伝になります。
このパン屋の名前は “わきみち堂” と言います。キャッチフレーズは、「パンはものがたり」です。
本人が好きな詩人で作家の宮沢賢治(岩手県)に対する思いがいろいろなパン(現在5種類)作り(味)に繋がっているようです。 
最近は、WEBショップも開店(https://wakimichidou.stores.jp/)したようですので、全国各地からの注文も受けているようです。
 九州の有田(佐賀県)から、遠く相模原(神奈川県)の我が家にもパンを送ってきていますが、甥っ子曰く 「冷凍で1ケ月は持つよ!」 という事で、先日送ってくれたパンを1か月後に食べましたが、それぞれのパンの味も1ケ月前と変わらず、美味しかったですよ。
でわでわ

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